夜の星を(ホームレスひとしさん最終回)

(前回の続き)
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ひとしさんの家を訪問し、ひとしさんの顔を見て思いました。
私と会っていた頃より、穏やかでとても幸せそうな寝顔でした。
短い間とはいえ、娘さんとお孫さんと3人で暮らすことができて、本当に良かった。
そう思える寝顔でした。

ひとしさんの娘さんは、続けて、何度も謝ってきました。
もっと早く、連絡をしていれば、生きているうちに会えたかもしれない。
意識が混濁していたひとしさんが医者と私を間違えて「最後に会えて良かった」と言うようなことはなかったんじゃないか、と。

直感で『違うな』と思いました。

ひとしさんは、私と最後に会った8月末、「このまま消えてなくなるのは嫌だ」と言っていたのが、ずっと気になっていました。

まるで、近いうちにこの世からいなくなるような言い方だ、と当時感じていました。

私:
「ひとしさんが、意識がもうろうとしている中で『最後に会えて良かった』と言いたかった相手は、私じゃなくて、あなただったんだと思います。
以前から、自分の体の異変に気付いていたんじゃないか、と思うところがひとしさんにはありました。
だから、最後にあなたに会いたいと思って、あなたのもとに帰ったんだと思う。
ひとしさんは、私と会っていた時も、あなたのことばかり話してました。
男の子にいじめられて泣いて帰ってきた日のことや、ウサギの目が赤いのは人参を食べてるからだ、とあなたが言ったことや。
あなたを寝かしつける時に歌っていた子守唄のこととか。
意識がもうろうとして口しか動かせなかったけれど、近くにいたあなたに言葉を振り絞ったんだと思います。
『最後に会えて良かった』って」

ひとしさんの娘さんは、その場でただ泣くばかりで、心配そうに息子さんが近くに寄り添っていました。


翌日、私も有休を取り、ひとしさんの火葬に立ち会いました。
本当に人が一人、世の中からいなくなってしまった。

私もいい年なので、親族や友人が亡くなるのを経験しています。
それでも、やはり突然であっただけに、心は穏やかではいられませんでした。

それでも、ひとしさんのお孫さんと交わした言葉がとても印象的で救われた思いがしました。

私:
おじいちゃんとたくさん、遊べたかい?

お孫さん:
うん。優しくて、いつも僕を大事にしてくれたんだ。
僕が嫌なことがあった時に、『大丈夫だよ。嫌なことや辛いことがあったら上を向きなさい。必ず良いことがあるから』って言ってくれたよ

私:
おじさんは、いつも上を向いて笑っているおじいちゃんを見て、友達になりたくて声をかけたんだ。おじいちゃんは、本当に素晴らしい人だったよ


ひとしさんは、ずっと上を向いて歩いてきたんだと思う。
けれども、これからはゆっくり休んで欲しい。
今度は空の上から、娘さんに歌っていた子守唄を穏やかな気持ちっで歌ってもらえたらと思う。
ご冥福を祈ります。


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